地元で成長

私は〇〇県〇〇市に3歳の頃から住んでいる。いわば地元民だ。

私のクライアントに少し特殊なお仕事をしている社長さんがいる。

その社長様とは不思議な縁で今日まで可愛がられている。

きっかけは、長年担当していた先輩が休日にバイク事故を起こし足を骨折してしまい営業のリタイアを余儀なくされてしまったことから始まった。

次に託された営業マンも、この社長様とは波長が合わず数日でリストラされたのである。

そこで白羽の矢が立ったのが、私なのである。

社長との運命的な再会

社長との運命的な出会い

訪問する社長様が特殊な商売をされているということもあり、いつもよりも身を構えて初対面に望んだ。

案の定、先方は鋭くかつ洞察しているような目線で私を見つめていた。

私も鋭いまなざしに少し気後れしてしまい目を合わせることが少しばかり怖かった。

しかし、先方の第一声は私の予想を完全に覆した。

社長社長

あなたの事を何処かで見かけたことがある気がするのだが…

私は全く身に覚えがなかったが、波長の合わなかった先輩のようにはなるまいと困惑しながらも笑顔でこう答えた。

私

それはいつのことですか?

先方はしばしの沈黙の後、こう返してきた。

社長社長

先日だ!いやもしかしたら何十年も前かもしれない…

でも確かにあなたと会った事がある!

私は驚くと同時に不気味さを覚えた。

次に先方はこう問いかけてきた。

社長社長

あなたは〇〇区に住んでいますか?

私

はい!私は〇〇区に住んでいます。何十年も住んでいる地元民です。なぜ知っているのですか?

私の言葉に返事することなく先方はさらにこう問うてきた。

社長社長

〇〇区の何処の中学校出身ですか?

私

私は〇〇中学校出身です。

すると突然先方が”パチン!”と膝を叩きながら指をさしてこう言ってきた。

社長社長

分かった!〇〇君は私の後輩だね!

何気なく会話していた社長が、私の〇〇中学校の野球部時代の先輩だったのだ!

私も一気に過去の記憶がフラッシュバックし、野球部の練習でしごかれた苦い思い出が浮き上がってきた。

しかしながら時という魔術師は残酷である。

なぜなら中学時代から何十年も経ち、お互いに風貌が変わってしまったからだ…。

お互いにシワができ、髪の毛も少しばかり白くなりつつある。すっかりおじさんだ…(笑)

間もなく私たちは意気投合することとなり、事業の裏話や今後の事業展開、または広告のトレンドなどお互いが有益な情報を交換し合った。

今までは広告出稿金額が高額のために御用開き営業、もしくは顔色をうかがった営業をしていた為に、本来行うべきであった提案型のセールスが出来ていなかったのである。

しかし私は、社長の懐に飛び込み、本音トークで語り合った手法を確立できた。

その後の営業活動においても立場は『フィフティーフィフティー』になったことにより、広告内容はみるみると改善され、よち一層効果を生む「作品」と昇華したのである。

人生を分けた一本の電話

営業マンにかかってきた一本の電話

ある時はこんなこともあった。

それは私が県外の出張があり、現地の土産を街中にある社長の会社に持っていき談笑していた時に突然一本の電話が鳴った。

声の主はどうやら困っているお客様みたいだ。

私は少しの間席を外し、ぼんやりと街を眺めていた。

しばらくして社長が電話を終えて私の元に近づいてきた。どうやら少しばかり興奮している様にも見える。

何か悪いことがあったのかと私は心の中でつぶやいた。しかしそれは杞憂に終わった。

いきなり社長はこう切り出した。

社長社長

〇〇君、今の電話は新規客からだったよ!

どうやら大きなビジネスに繋がりそうだ!

私

良かったですね!おめでとうございます!

言葉で書くと少々トンチンカンで噛み合っていないが、すぐに私はピンきた。

私

もしかして私の作った広告を見た人からのお電話だったのですか?

社長社長

その通り!〇〇君の作った広告を見て問い合わせをしたと先方は言っていたよ!

先日〇〇君のアドバイスで付け加えたフレーズが効いたみたいだ!

まさにこれこそが営業の真骨頂であり醍醐味。

自分が世に出した「作品」を見た人がお客様に利益をもたらす。

営業マンはやはり試行錯誤しながら成長するのである。